脳の命令を狂わせるから、自律神経失調は厄介
脳の命令を狂わせるから、自律神経失調は厄介
今回は、自律神経などの神経の説明をします。
神経は、脳と脊髄にある中枢神経が司令塔となり、脳の命令を発します。
次に末梢神経が中枢からの命令を受け取り、各器官に伝えたり、逆に各器官から得た情報、五感などを脳に伝えるためにある相互ネットワークとして機能します。
これらを正常に働かせるために必要なのが自律神経です。
ところが、ストレスなどで負荷がかかりすぎると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、
自律神経失調となってしまいます。
そうなってしまうと、中枢神経からの命令が各器官にうまく伝わらず、また、各器官のセンサーが得た情報も正確に中枢神経に伝わりません。
命令の内容が逆に伝わることもあります。
具体的には、夜になり眠ろうとすると、通常、副交感神経が、眠気を引き起こし、体温を下げますが、
自律神経が乱れていると、むしろ交感神経が高まり、体温が上がって動悸が激しくなって眠れなくなったり、
筋肉が緊張し、寝ても気絶と同じ状態になり、翌朝目覚めると、体が疲れているというようなことが起こります。
これが検査には出ない(各器官、脳、心臓など単体には異常がない)のに症状が出るという体の状態です。
このように脳や器官が正常でも神経に問題があると、様々な不定愁訴が体に表れます。
逆に言えば、自律神経を元のリズムに戻せば、
中枢の命令は届くようになり、
検査で異常なしとされていた原因不明の不調もなくなります。